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矯正治療中に手術が必要になる「顎変形症」について

2018.02. 6

こんにちは。さっぽろ矯正歯科クリニック、院長の桜田です。


矯正治療と言えば多くの方は矯正装置を使った治療を思い浮かべると思いますが、症状によっては外科手術が必要な場合もあります。


今回は矯正治療における手術についてのお話です。

手術が必要になるケースや、矯正治療での手術の概要についてご紹介します。

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「顎変形症」の場合は手術が必要です

歯並びや噛み合わせが悪い原因の一つに「顎変形症」があります。

これは上下の顎の大きさや形、位置などに異常があり、それにより顔面の変形や噛み合わせの異常が起こっている状態です。


【顎変形症の主な症例】

・下顎前突症: 下顎骨が前に出ている

・上顎前突症: 上顎骨が著しく前に出ている

・開咬症:上下の歯を噛み合わせた時に前歯もしくは奥歯の噛み合わせが空いてしまう

・非対称症:左右の顎がずれている(非対称症)

・下顎後退症:下顎骨が後ろに下がっている


重症になると発音しづらい、食べ物がうまく噛めないなど、生活や健康に支障が出てしまう場合もあります。


「顎変形症」による噛み合わせの異常は通常の歯列矯正だけで治療することは難しく、外科手術で顎の大きさや位置を調整する必要があります。


下顎に原因がある症状の場合は「下顎骨切り術」

下顎の骨を切って分割し、顎を動かしたい位置まで移動させてプレートで固定します。

下顎を小さくする(引っ込める)場合は後方に、大きくする(引き出す)場合は前方に移動します。



上顎に原因がある場合は「上顎骨切り術」

鼻と奥歯を結ぶラインで上顎の骨を切り、上顎を必要な位置まで移動させてプレートで固定します。



上下の顎の大きさが極端に違う場合は「上下骨切り術」

上下の位置が著しくずれている場合は上顎骨と下顎骨を同時に移動させて、プレートで固定します。



顎全体ではなく前歯部分に原因がある場合は「前方歯槽骨切り術」

原因のある歯の横の歯を抜いてスペースを作り、前歯の角度や位置を変える方法です。

前歯は骨ごと移動させるので、その後はプレートを使って顎を固定します。



手術の入院期間や費用の目安は。保険は適用される?

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顎変形症の手術は顎の骨を切る大がかりな手術のため、口腔外科への入院が必要となります。

入院期間の目安は3週間程。


口の中から手術を行うので顔に傷が残ることはありませんが、術後は顎から首にかけてかなりの腫れを伴います。

術後2週間ほどで8割ほど腫れが引きますが、完全に腫れが引くまでには2~3カ月ほどかかるでしょう。


通常、審美目的の矯正治療は保険が適用されない自費診療となりますが、顎変形症と診断された場合は、治療のための手術とそれに伴う矯正治療は保険診療が可能です。


保険適用の場合、手術費用の目安は30万~50万円程度。


手術に伴う矯正治療についても保険診療となり、術前・術後の矯正治療は合わせて30万円程度が目安です。
(※入院期間や費用は症状や治療内容によって異なります。)


顎変形症の手術を保険診療で受けるには、国から「自立支援医療機関」「顎口腔機能診断施設」として認定された医療機関で治療を受ける必要があります。


歯列矯正専門の歯科医院だとしても、保険診療での手術が可能とは限らないのでご注意ください。


保険診療が可能な歯科矯正についてはこちらの記事でも詳しくご紹介しています。
歯科矯正が保険適用となるケースとは


当院(さっぽろ矯正歯科クリニック)では「自立支援医療機関」「顎口腔機能診断施設」どちらの認定も受けており、保険診療での顎変形症の手術が可能です。



手術の前後に気を付けること

顎変形症の手術を行うだけで噛み合わせが改善するわけではありません。

手術の前に1~2年程度、手術後にも半年~2年程度の矯正治療が必要です。


虫歯や歯周病についても手術前に治療しておく必要があります。


術後はしばらく自由に口が開けられませんので「吐き気」に注意するようにしましょう。

口が開けられず吐しゃ物が喉に詰まり、窒息してしまう危険性があります。

吐き気をもよおす原因となり得る飲酒や大量のカフェイン摂取、たばこ、車酔いなどにも気を付けるようにしましょう。


また、術後は歯磨きがしづらいため口腔環境が悪化しがちです。

磨き残しは口の中の細菌を増やして手術の傷の化膿にもつながってしまうため、こまめな歯磨きやうがいをし、口腔洗浄器などを使って口腔内の清潔を保ちましょう。



まとめ

・顎の骨の位置や大きさの異常「顎変形症」による噛み合わせの治療には手術が必要な場合があります。

・「顎変形症」の手術は顎の骨を切る大がかりな手術のため、3週間程度の入院が必要となります。検査で「顎変形症」の診断を受け、国の指定医療機関で治療を受ける場合は保険診療が可能です。その場合の治療費目安は入院・手術で30万~50万円程度、手術前後の矯正治療で30万円程度です。

・手術後は顎を固定しておく必要があり、しばらくの間は自由に口を開けられません。歯磨きもしづらくなってしまいますが、磨き残しがあると口腔内の細菌が増えて手術の傷が化膿する原因にもなってしまいます。こまめな歯磨きやうがいで口腔内の清潔を保つようにしましょう。


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さっぽろ矯正歯科クリニック院長 桜田明宏

桜田明宏 (Sakurada Akihiro)
さっぽろ矯正歯科クリニック院長
日本矯正歯科協会認定専門医
日本矯正歯科学会 認定医

噛み合わせや歯並びの異常は、歯周病や顎関節症等の肉体的影響とともに精神的にも影響します。
当院では目立たない矯正治療の提供を目指すなど、患者さんのカラダとココロの両面に配慮した治療を心掛けています。最新の矯正歯科の研鑽に努め、肉体的にも精神的にも健やかな人生を送ることができるような矯正歯科(治療)の提供を目指しています。

著者・論文、所属学会などは院長・スタッフ紹介をご覧ください。

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