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矯正のあれこれ

2023.08.22

矯正中はフッ素で虫歯予防!矯正中に虫歯になりやすい理由とは

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こんにちは。さっぽろ矯正歯科クリニック、院長の桜田です。

 

矯正治療中は金具や装置の周りやワイヤーの下などに汚れがつきやすく、虫歯になりやすい状態になってしまいます。

 

矯正治療をスムーズに終えるためにも、まずは歯磨きで歯ブラシをしっかり当てるというのが1番大切です。

さらに、プラスのアプローチとして虫歯予防に特化した歯磨き粉などのケア製品を使用してもらうと良いでしょう。

 

今回はその中でもフッ素について解説。

矯正中は虫歯になりやすい理由や、フッ素の虫歯予防効果、また効果的な使い方についてご紹介していきたいと思います。

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矯正中に虫歯になりやすい原因とは?

矯正治療中に虫歯になりやすい理由は、下記のようなものがあります。

  • ・金具や装置の周りやワイヤーの下などに汚れがつきやすい
  • ・歯ブラシをうまく当てにくい
  • ・洗浄効果のある唾液が通りにくい

 

そのため、どうしても治療を始める前よりも虫歯や歯周病などのリスクというのが高まってしまいます。

 

虫歯ができてしまうと、矯正治療を一時中断することも。

矯正を一時中断すると、動いていた歯が元の状態に戻り、今までの矯正治療が無駄になってしまうこともあるので、虫歯には注意が必要です。

 

 

矯正中の虫歯対策方法とは?フッ素の効果を紹介!

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矯正治療中は虫歯にならないように注意が必要です。

歯科医院でフッ素を塗布することや、歯磨きの仕方を注意することで虫歯予防をすることができますよ。

 

フッ素塗布で虫歯予防

フッ素とは?

一般的にもCMなどで虫歯予防として知られているフッ素ですが、なぜフッ素が虫歯予防になるのかまでは知っている方は少ないと思います。

 

まず「フッ素」というものが何かというと、鉄やカルシウムなどと同じ栄養素(ミネラル)のひとつです。

 

自然界では海草やお茶の葉にも含まれています。

骨や歯を作ったり、それらを健康に保つために必要不可欠なものなのです。

 

しかし、歯の健康を維持する量を食べ物や飲み物で補うのは難しいとされています。

そのため歯磨き粉などの補助製品で積極的に取り入れていくことが必要になります。

 

フッ素の虫歯予防効果

1.虫歯菌の働きを弱める

 

お口の中の虫歯菌は、飲食物に含まれる糖分から酸をつくり出します。

その酸が歯を溶かすことで穴があき、虫歯になってしまいます。

フッ素には、この虫歯菌の働きを抑制し、歯を溶かしてしまう酸の量を抑える働きがあります。

 

2.「再石灰化」を促す

 

フッ素には歯の「再石灰化」を促す作用があります。歯の表面は、食事の際に脱灰(だっかい)し、再石灰化により元に戻るという働きをくり返しています。

脱灰すると歯の成分が溶け出した状態になり、再石灰化が遅いと虫歯になりやすくなってしまいます。

 

フッ素は、唾液中に溶け出しているミネラルが歯に沈着するのを促すことで、再石灰化を助けます。

 

3.歯質を強化する

 

歯は主に「ハイドロキシアパタイト」という物質でつくられています。

この物質は酸に弱く、酸に触れることで歯にとって大切なミネラルが溶け出してしまいます。

フッ素はハイドロキシアパタイトを、「フルオロアパタイト」という酸に強い結晶につくり変えてくれます。

 

これにより歯の表面が酸に強くなるため、虫歯リスクの軽減が期待できます。

これを「歯質強化」といいます。

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歯磨き粉や洗口液にフッ素が含まれているものが最近では多く見受けられます。

そういったものを活用しながら、ホームケアをしていきましょう!

 

さっぽろ矯正歯科のフッ素塗布では、回数券を発行しています。

定期的にフッ素塗布を行うことで、より効果を期待することができます。

 

矯正治療中の歯磨き方法

ワイヤー矯正中は矯正器具を歯の表面に24時間装着するため、食べ物などが詰まりやすく虫歯や歯周病になるリスクが高いといえます。

 

ワイヤー矯正は大きく分けて「表側矯正」「裏側矯正」の2種類が存在し、表側矯正の場合は歯の表面にブラケットを付け、裏側矯正の場合は歯の裏側にブラケットを付けます。

 

ワイヤー矯正中の歯磨きポイントについて、以下3つをご紹介します。

★歯間ブラシを使う
★磨きにくい部分を意識して磨く
★歯磨きグッズを当てる角度を工夫する

 

歯間ブラシを使う

ワイヤー矯正中は、歯ブラシだけではなく歯間ブラシも利用して歯磨きを行いましょう。

ワイヤー矯正の器具はデコボコしており、歯ブラシだけでは上手く歯を磨くことができないのです。

歯間ブラシなどのグッツを利用することで、より丁寧に食べ残しを取り除くことができるでしょう。

 

気矯正治療中に虫歯が進行すると、虫歯の状態によっては歯列矯正を続けることが困難になる可能性があります。

歯列矯正を長期間中断して虫歯の治療を行うこともあるため、丁寧に歯を磨くことが重要なのです。

 

磨きにくい部分を意識して磨く

ワイヤー矯正中では、ブラケットやワイヤーを歯の表面に装着するため、普段よりもた食べ物が詰まりやすく歯をみがきにくい状態となります。

 

そのため、歯を磨きにくい場所などは、特に意識をしてしっかり磨くことが重要です。

特に磨きにくい場所としては、以下の4つが挙げられます。

  • ・歯と歯の間
  • ・歯と歯茎の間
  • ・ブラケット周辺
  • ・ワイヤーと歯の間

 

歯と歯の間

歯と歯の間は、食べ物が詰まりやすく磨きにくい場所の1つです。普通の歯ブラシでは中々磨きづらいと言えます。

ただでさえ磨きにくい部分なのですが、矯正器具が付いているため普段よりも磨きにくいといえます。

 

歯と歯茎の間

歯と歯茎の間は、意識的に磨かなければ食べ残しを取り除きにくい場所です。

ブラシで上手く磨くためには、ブラシを歯に当てる角度などを工夫する必要が」あるでしょう。

丁寧に歯磨きを行うことで、歯周病になる」リスクを抑えることができます。

 

ブラケット周辺

ブラケットの周辺は、特に食べ物が詰まりやすい部位です。ブラケットとワイヤーは複雑な構造になっているため、1つ1つブラケットと丁寧にブラッシングする必要があります。

ワイヤー矯正の器具は24時間付け続けるものなので、清潔に保つよう意識しましょう。

 

ワイヤーと歯の間

ワイヤーと歯の間は、見えにくい場所ですが食べ物が詰まりやすい部分です。狭い個所のため、歯ブラシでは中々磨きづらいといえます。

タフトブラシやデンタルフロスなどを使用して、ワイヤー周辺を丁寧に磨きましょう。

 

ブラシを当てる角度を工夫する

ワイヤー矯正中に歯磨きを行う場合は、ブラシを当てる角度を工夫すると上手く食べ残しを取り除くことができます。

 

特に以下の場所は、ブラシを当てる角度を45度程度に傾けることで効率的に食べ残しや汚れを落とすことができます。

  • ・歯と歯の間
  • ・歯と歯茎の間
  • ・ブラケット周辺

 

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まとめ

●矯正治療中は、金具や装置の周りに汚れがつきやすく、歯ブラシをうまく当てられない、洗浄効果のある唾液が通りにくいため、虫歯になりやすくなってしまいます。

●フッ素とは、鉄やカルシウムなどと同じ栄養素(ミネラル)のひとつです。

健康的な歯を維持するためには、積極的にフッ素を取り入れることが必要。

さっぽろ矯正歯科のフッ素塗布では、定期的に行うことができる回数券をご用意しています。

 

矯正治療に関して不安なことがあれば、さっぽろ矯正歯科クリニックへお気軽にご相談ください。

 

LINE@からのご相談も承っております。

この記事を書いた人

さっぽろ矯正歯科クリニック院長
日本矯正歯科協会認定専門医
日本矯正歯科学会 認定医
桜田明宏 (Sakurada Akihiro)

噛み合わせや歯並びの異常は、歯周病や顎関節症等の肉体的影響とともに精神的にも影響します。
当院では目立たない矯正治療の提供を目指すなど、患者さんのカラダとココロの両面に配慮した治療を心掛けています。最新の矯正歯科の研鑽に努め、肉体的にも精神的にも健やかな人生を送ることができるような矯正歯科(治療)の提供を目指しています。

著者・論文、所属学会などは院長・スタッフ紹介をご覧ください。

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