こんにちは。さっぽろ矯正歯科クリニック、院長の桜田です。
すきっ歯は特に前歯にあると、人目につきやすくコンプレックスを抱く方がいらっしゃいます。
実際にすきっ歯を直しただけで、印象が大きく変わったと感じる方が多いです。
今回は、すきっ歯とは何かを解説し、すきっ歯の矯正治療や、費用・期間の目安、放置するとどうなるかなどについてご説明します。
そもそも「すきっ歯」とは?
「すきっ歯」とは歯と歯の間に隙間が空いている状態を示します。
「空隙歯列(くうげきしれつ)」と呼ばれ、特に前歯の真ん中に隙間が空いている状態は「正中離開(せいちゅうりかい)」と呼ばれます。
すきっ歯の原因には先天的な原因と後天的な原因があります。
先天的な原因
後天的な原因の場合は矯正治療だけでなく、すきっ歯になった根本的な原因を改善することが大切です。
遺伝的に歯が小さい
生まれつき歯が小さい歯を矮小歯(わいしょうし)といいます。
特に上の2番目の歯に出現することが多いです。
小さい歯は、歯と歯の間に隙間ができやすく、すきっ歯になりやすいです。
▼矮小歯
永久歯が少ない(生えてこなかった)
永久歯の先天欠如と呼ばれる状態です。
通常親知らずを除くと永久歯は28本あるのですが、生えてくるはずの永久歯が先天的に欠如することもあります。
その場合、生えてくる予定だった場所にスペースが空くことで、すきっ歯になってしまいます。
▼先天欠如
過剰歯がある
余計な歯が歯と歯の間にあると、本来くっつき合っている歯が離れてしまい、すきっ歯になる事があります。
▼過剰歯
上唇小帯(じょうしんしょうたい)の付着異常
上の前歯2本の中央から歯茎に伸びるひだを上唇小帯と呼びます。
上唇小帯の付着状態が通常よりも太く、歯と歯の間に入り込んでいると左右の歯が離れてしまい隙間を閉じられなくなります。
▼上唇小帯付着異常
後天的な原因
指しゃぶり・舌の癖
子供のころの指しゃぶりの癖や舌で歯を押し付ける癖は、歯を内側から外側に押し出す結果となり、前歯に隙間が生じてしまいます。
▼舌癖
歯周病
歯周病が進行することで、歯を支えている骨(歯槽骨)が減って、歯が動き出してすきっ歯になることがあります。
歯ぎしり・頬杖・寝る体勢(うつ伏せや横向き)
就寝中など無意識のうちに歯ぎしりをしていたり、頬杖や同じ寝る体勢が長時間続いたりすると、歯に無理な力がかかり、すきっ歯になってしまうことがあります。
爪楊枝の使い方
爪楊枝を歯と歯の間に強く押し込む使い方を繰り返していると、隙間が広がってしまうことがあります。
歯の破折
特に前歯が破折することで、すきっ歯のように見えてしまうことがあります。
放置しておくとさらに隙間が広がることがあるので、早めに歯科医院を受診しましょう。
すきっ歯の矯正治療方法を解説
治療法は大きく分けて矯正治療と補綴(ほてつ)治療に分かれます。
1.矯正治療
最初に矯正治療の種類をご紹介します。
ワイヤー矯正
歯に直接金具をつけてワイヤーの弾力を利用して歯を動かす方法です。
最も一般的な方法で、さまざまなすきっ歯に対応できます。
ワイヤー矯正については、こちらの記事もあわせてご覧ください。
ワイヤー矯正の仕組みは?矯正治療・矯正装置・ワイヤーの種類も確認
マウスピース矯正
透明なマウスピースを装着して歯を動かす方法です。
取り外しが可能で歯に金具が付いていないので、食事や歯磨きにストレスを感じないのがメリット。
しかし、ワイヤー矯正より時間がかかることがあるのがデメリットです。
最終的にはワイヤー矯正で仕上げることもあります。
また、歯並びや骨格によっては対応できない場合があります。
2.補綴(ほてつ)治療
次に、補綴治療の種類をご紹介します。
※印は当院では行っていませんので、審美歯科専門の歯科医院を紹介させていただいております。
ラミネートべニア法 ※
歯の大きさに問題があって隙間があり、歯列不正がないときはラミネートべニア法を選択できることがあります。
ラミネートべニア法は歯の表面を少し削り、そこに薄いセラミック製の歯のブロックを張り付けることで隙間や形を改善する方法です。
▼歯の大きさに問題があり、隙間ができている状態
▼セラミック製の歯のプロックを制作します
▼セラミック製の歯のブロックを張り付けることで隙間や形を改善します
レジン充填法 ※
歯と同じ色の樹脂を該当の歯に盛り付けて、本来の形態や色、隙間を改善する方法です。
▼歯に隙間ができている状態
▼元の歯の色を樹脂で作り、隙間を改善させます
セラミッククラウン ※
歯にセラミック製の被せ物をして、審美的に機能的に回復する方法です。
▼歯に隙間ができている状態
▼セラミック製の被せ物をして、歯の隙間を埋めます
インプラント治療
歯の空隙が大きい場合で、矯正治療や補綴治療単独では改善できないときに適応となります。
インプラント治療はインプラント体と呼ばれる人口の歯根を顎骨に植立して、その上に歯を作る方法です。
当院ではインプラント専門医に施術をお願いしております。
▼①欠如した隙間に仮歯が付いています。
▼②インプラントを植えてその上に歯を被せます。
すきっ歯の矯正治療にかかる費用・期間の目安
すきっ歯の矯正治療にかかる費用や期間は、治療範囲によって大きく異なります。
部分矯正の場合
一部分に金具を装着して治す矯正は「部分矯正」と呼ばれます。
例えば、前歯の真ん中のすきっ歯(正中離開)など、一部分だけの治療です。
- ・治療期間:約6ヶ月〜1年
- ・費用目安:約20万〜40万円
本格矯正の場合
全体的に金具を装着して治す場合は「本格矯正」と呼ばれます。
- ・治療期間:約1年〜3年
- ・費用目安:約70万〜80万円
ご自身のケースに最適な治療法をご提案するため、まずは無料相談にお越しください。
すきっ歯を放置するとどうなる?
すきっ歯は見た目の問題だけでなく、食べ物をかみ切りにくかったり、すぐに物が挟まったりと咀嚼能率が悪くなります。
また、空気が漏れやすいので、発音障害を引き起こす可能性があります。
放置しておくとほかの不正咬合を引き起こす可能性があり、重症化するケースもあるので注意が必要です。
すきっ歯は見た目だけでなく、歯ぐきの健康やかみ合わせに影響しますので、お悩みの方はぜひ矯正歯科にてご相談ください。
なお、歯並びを治したいと考えている方は原因や症状について、こちらの記事も参考にしてみてくださいね。
悪い歯並びを直す理由とは?原因や症状、おすすめの治療方法も解説
すきっ歯の治療には矯正治療と補綴治療がある
すきっ歯とは、歯と歯の間に隙間が空いている状態です。
すきっ歯の先天的な原因には、遺伝的に歯が小さい、永久歯が少ない、過剰歯がある、上唇小帯の付着異常などがあります。
また、肯定的な原因としては、指しゃぶり、舌の癖、歯周病、歯ぎしり、頬杖、寝る体制、爪楊枝の使い方、歯の破損などが挙げられます。
すきっ歯の治療方法には矯正治療と補綴治療があります。
矯正治療にはワイヤー治療、マウスピース矯正があり、補綴治療には、ラミネートべニア法やレジン充填法、インプラント治療などの種類があります。
すきっ歯を放置してしまうと、不正咬合を起こしてしまう可能性もあるので、注意しましょう。
さっぽろ矯正歯科では初回無料相談も行っておりますので、まずはお気軽にお問い合わせ・ご相談ください!
LINE@からのご予約・ご相談も承っております。