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矯正のあれこれ

2023.02.10

歯並びは遺伝するって本当?生活習慣や癖も大きく影響!対策も知ろう

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こんにちは。さっぽろ矯正歯科クリニック、衛生士の伊藤です。

「歯並びは遺伝する」と思う方は多いのではないでしょうか。
確かに歯並びには遺伝の影響を受ける部分もありますが、直接的に歯並びが遺伝するわけではありません。

歯並びは顎骨の大きさや骨格のバランスによる影響を受けるだけでなく、小さい頃からの生活習慣による影響も大きいと考えられています。

今回は、歯並びと遺伝の関係性についてのお話です。
悪い歯並びの本当の原因と、対策についてご紹介します。

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歯並びへの遺伝の影響は約3割!残りは生活習慣が原因

歯並びは親から遺伝するものなのでしょうか。
実は歯並びが直接遺伝するわけではありません。

遺伝の可能性が大きいのは、顎の骨の形や大きさ、歯の質や大きさです。
これらが組み合わさることによって歯並びに影響を与えます。

例えば、小さな顎に大きな歯が生えてくれば、歯がきれいに並びきれずにでこぼこになってしまう可能性がありますよね。
遺伝により、親と同じような顎の形・歯の大きさ・硬さをしている場合は、親と同じような歯並びになる可能性が高いのです。

しかし、歯並びへの影響は遺伝だけではなく、小さい頃からの生活習慣や食生活による影響も大きいと考えられています。

例えば「柔らかい食べ物ばかりを咀嚼することによって顎の骨格の発達が不十分である」「頬杖や悪い姿勢が癖になっていて骨格が歪んでしまう」などが原因として挙げられます。

生活習慣や食生活に関しては、親の良くない習慣が子どもに引き継がれて、歯並びにも親と同じような悪影響が出てしまう場合が多いのです。
これが「歯並びは遺伝する」と思われる原因の一つといえます。

歯科医師の間では歯並びに対する遺伝的な要素は3割程度で、残りの7割は日常の生活習慣や癖、食生活などが原因といわれています。

つまり、親の歯並びが悪い場合には特に、子どもの生活習慣に配慮することが将来の歯並びを悪化させないために大切です。

遺伝以外で歯並びに影響する生活習慣や癖とは?

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歯並びに影響する悪い生活習慣や癖をご紹介します。
思い当たる方は注意しましょう!

口呼吸

口を閉じていると前歯に唇からの圧力がかかるのですが、口呼吸をしていると口が開いているので、その圧力がありません。
口呼吸によって知らないうちに舌を出す癖が付いてしまうこともあり、これらの理由から出っ歯になってしまう可能性があります。

また、口呼吸をしているうちにいつの間にか下顎が出てきてしまうという場合もあり、歯並びには良くない癖です。
口腔内が乾燥して口臭や虫歯ができやすくなる原因にもなります。

指しゃぶり

いつまでも指しゃぶりをする癖が残っていると、指からの圧力で前歯の位置がずれたり噛み合わせが悪くなったりしてしまいます。
下唇を噛む癖や、爪や鉛筆など食べ物以外のものを噛んでしまう癖がある方も同じです。

悪い姿勢

真っすぐに座らずに、頬杖をついているのも良くありません。
片方の顎に大きな負担がかかり、骨格の歪みの原因になります。

小さなお子様の場合は「足のつかない椅子」に座っていると姿勢が乱れやすくなります。
日常の食事時はお子様の椅子の高さにも気を付けましょう。

大きくなってきても、足を組む癖の影響を受けて全身のバランスが悪くなることがあります。
睡眠時にいつも同じ方向にうつ伏せや横向きに寝るのも同様で、顎の骨格の歪みが歯並びへ悪影響を与えます。

食習慣

小さいころから柔らかい食べ物ばかりを咀嚼していると口の周りの筋肉が発達できず、顎の成長が妨げられてしまいます。
顎の成長が不十分だと歯が正しく並ぶスペースがなく、乱ぐい歯(でこぼこに並んでいる歯)になってしまう可能性があります。

また、片側の歯だけを使用して噛む癖があると、より悪影響を受けやすくなります。

舌の癖

口呼吸・指しゃぶり・悪い姿勢・食習慣などの習癖に伴い、後天的に舌の癖が付いてしまうことが多いです。
舌の癖は安静時や物を飲み込むときに上下の前歯で舌を挟み込むような口の運動をすることを指します。
これにより、出っ歯や開咬といった不正咬合(ふせいこうごう)が表れます。
舌が常に前方にあることで舌やのどの筋力が低下し、正常に物を飲み込む運動が出来なくなります。
このことを異常嚥下癖と呼び、不正咬合のみならず鼻疾患、内臓への負担、姿勢などに影響します。早期に癖を直すトレーニングが必要です。

遺伝や生活習慣による悪い歯並びには早めの対策が大切

遺伝が原因の場合も、生活習慣が関係する場合も、現時点で歯並びが気になる場合は日ごろから注意して見守ってあげてください。

治療が必要な場合は、できるだけ早いタイミングでの治療開始をおすすめします。

習癖や骨格が原因となる歯並びの悪化は、矯正治療で抑制したり、改善したりすることができます。
成長過程にある子どもであればなおさら、適切な時期に治療を開始することが重要です。

矯正治療に適切な時期は、子どもの歯並びや嚙み合わせによって異なります。
詳しくは下記のコラムもあわせてご覧ください。
子供の出っ歯の矯正治療は早い方が良い?
矯正は中学生から?高校生から?若いうちに矯正を行うメリット

歯並びで気になる部分がありましたら、早めに歯科医へ相談することをおすすめします。
歯並びに悪影響を与える生活習慣の改善も同時に行えると良いでしょう。

まとめ

・悪い歯並びの原因は、遺伝と生活習慣が関係します。
歯並びが遺伝するのではなく、顎の骨格の大きさや形、歯の質や大きさが歯並びへと影響します。

・指しゃぶり、口呼吸、頬杖や悪い姿勢、柔らかい食べ物中心の食生活などは歯並びへ悪影響を及ぼす生活習慣です。特に舌の癖は要注意です。
親の悪い生活習慣があれば子どもにも引き継がれ、似たような歯並びになるという場合もあります。

・悪い歯並びの原因が遺伝でも生活習慣でも、適切なタイミングで対処を行うことが重要です。
歯並びで気になる部分がある場合は早めに歯科医へ相談することをおすすめします。

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